2.サンドバック
どっかひとより優れていたい。
それは誰の心にもある欲求。
だから、うん。 だってしょうがないもんね。
ボロボロになればなるほど、優越感が増すのかどうか知らないけれど、どんどん悪化していく。
悪化?激化?
・・・どーでもいーや。
人はみんな自分よりも下のものがいないと駄目なんだよ。
弱い存在。
ま、どーでもいーや。
ボッコボッコになったころ、満足したんだろうね、俺から手がはなれていった。
あ、れれ?
目の前が、赤い。
んー・・・手をはなしたのは、満足したからじゃなかったみたい。
血だ。
去っていこうとする手にへばりつく紅の色。
いたい・・・?
いたいの感情はもうない気がする。
ゆっくり起き上がったらまるでオバケでもみるかんじだね。
ガンジョーだから、こんなはへーきなんだけどなぁ?
ぽたぽたと血が裏庭の暗いコンクリートで怪しく光った。そのまま結構な勢いで広がってく。
傷口を抱きしめて血を止める。あー・・・殺人現場みたいだねぇ?
ゆんらりと歩いて行くと背後の気配が凍ったのが分かった。
ま、どーでもいーや。
思ってたより血が抜けてフラフラ。・・・でも大丈夫。
それが役目だろう?
こうやって他の人にボコボコにされて、相手はそれで満足する。それでなんか未来を築いていく。
だからそのためのヒガイシャ?ん?違うな。
ギセイシャ・・・んーん?
ま、どーでもいーや。
そのための、俺。
昔はどうしてこんなことされるのかとおもってた。でも分かったんだ。
これは役目だ。
役目なんだ。
こうあるべきなんだ。
昔からこうされることで、俺は体が強くなった。骨だって滅多に折れなくなった。
だからこれは、俺の役目だ。こうされるこれが、俺の。
他に取り柄なんか・・・あってもカンケーないし、なくてもカンケーないし、どーでもいーんだ。
だってそういうウンメーだから。
そういうもんだ。
ま、どーでもいーけど。